天然うなぎを釣って蒲焼を腹いっぱい食べる。

天然うなぎを釣って蒲焼を食べる。

ウナギが釣れる時期

うなぎは、6、7月頃によく釣れます。
海水が混ざる下流部(汽水域)なら、4月から8月くらいまでいけます。

9月に川が流れ込む港で、釣ったことがあります。
その港は、キスやヒラメ、サバ、タイなどが釣れるようなところです。

私の経験では、効率よく釣れるのは、6、7月の川の下流部です。

穴釣りなら、11月頃まで釣れます。
お子さんがいるなら、昼間できる穴釣りがおすすめです。危険の少ない小さな川の浅瀬を歩きながら簡単な仕掛けで釣れるし、餌が見える状態で食ってきますから楽しめると思います。

生息地

湾や河口部の汽水域から川の上流まで
海に近い運河のようなところにもいます。

うなぎは、滝も登って上流部でも捕れます。

うなぎの滝のぼり

ウナギは、60%が皮膚呼吸と言われ、陸上でも移動できます。
そのため、滝がある上流部でもウナギが捕れることがあります。

滝の上にある日光の中善寺湖にも、うなぎが生息しているそうです。

 

うなぎの滝登りは、水に逆らって登るのでなく、岩や地面の上を這って、登ります。

垂直なところでは、落ちるかもしれませんが、岩の凸凹をつかって、うまく登っていきます。
夜間、用水路で、濡れた壁や土手の部分を這って移動するうなぎを見たことがあります。
洪水など大雨が降った際、道路などで見かけることもあります。

 

ウナギは、池や湖にもいます。
川と繋がっていなくても、雨などの後に地面を這って池などに移動します。
側溝などがあれば、そこを通っていくこともあると思います。

大雨が降った後に、都市部のドブや田んぼなどで、うなぎを見かけることもあります。

 

うなぎは、種類が違いますが、世界中にいて、ナイアガラの滝の上や大陸の川では、数千キロ上流でも生息しているそうです。

 

釣る時間

うなぎは、昼間、泥の中や穴の中でじっとしています。

 

夕方、日が暮れるころに、活発に餌を探し回り、広範囲に移動します。
夕方、日が暮れると、アタリ(竿先に魚の反応があること)だらけになります。

 

納竿(のうかん:竿をしまって釣りを終える)時間は、8~9時くらいまでだと思います。
地域によって違いますが、日が暮れて真っ暗になってから、1時間くらいです。

9時以降は、粘っても、あまり釣れたことがありません。

雨天後の濁っている時なら、昼間でも竿釣りで釣れます。
曇っていれば、さらに条件がよいです。

夜釣りになることが多いため、蚊の対策が必要です。

 

なまずも同様です。この後の時間は、河口部なら、同じ餌で、セイゴ(スズキの小さい段階の呼び名)や黒鯛などが釣れるようになります。濁りが入ると、セイゴ、クロダイも、かかるようになります。

竿釣りなら夕方から日が落ちて1時間、穴釣りはいつでもできる

ウナギは、昼間、岩や沈んだ木の下、土管の中、護岸工事などで使うテトラポッドや岩の間など、狭いところに隠れています。古いコンクリート護岸で、くずれているようなところなら、うなぎが隠れていると思います。

 

ウナギのいそうな穴や岩を見つけたら、ウナギの目の前に餌を持っていくようにすると、昼間でも釣れます。

うなぎ釣りの仕掛け

安い竿で十分です。
竿は、固めにします。

 

リールに巻いてある糸は、太い(号数が大きい)ほうがよいです。
ハリスより太くします。
ハリスとは、釣り針に付いた釣り糸のことです。

 

リールと竿のセットのものは、リールに巻いてある糸が細い場合があります。
5,6号が巻いてあるものや自分で巻く必要があるかもしれません。
3,4号が巻いてある場合は、その上から、5,6号を数十メートル巻いてもよいです。
用意できない場合は、タコ糸でもよいですが、釣具店で、バーゲン品などの釣り糸を買ったほうが安いです。

 

竿がなくても、おもりと針があれば大丈夫です。
障害物があるところなら、足元でも釣れます。

 

天秤と呼ばれるオモリと針を付けるだけで十分です。
天秤のオモリの号数は、竿に合わせます。

号数は、重いほど数字が大きくなります。
安いセットの竿なら、10~15号くらいだと思います。

 

釣り針は、「丸セイゴ」の12~15号くらい
ハリスは、3~4号

ウナギは、大食漢で餌を丸のみします。
丸セイゴ針は、チヌ針に比べ、やや細ながい形状になっており、餌を丸のみする魚に使えます。

ハリス付を購入すると便利です。
根掛かり(水中で何かに引っかかる)やウナギを釣った後にハリスを切ることになりますから、交換用にいくつか用意しておくとよいです。

 

ウナギは、餌に食いつくと、すぐに穴や障害物にもぐろうとします。
かかったら、強引にウナギを抜き上げるように、手前に引いてきますから、ハリスは切れないように太いほうがよいです。

 

また、外道として、大型のナマズやスズキ、黒鯛が掛かります。
これらも引きが強いため、大きいサイズにしておくほうがよいです。

 

竿がない場合、タコ糸(バーゲン品の釣り糸)におもりと針を付けた仕掛けでもよいです。

これらの仕掛けを数セット用意すると効率よく釣れます。

 

貧乏でもウナギが食べたい

エサ

ウナギを飼育すると、何でもガツガツと食べることが分かります。
同じところに生息する水中の生きものなら、カメ以外の生物は何でも食べてしまいます。
飼育下では、豚肉や鶏肉、煮干、ソーセージなども食べます。

 

エビ、ザリガニ、サワガニ、モクズガニなどの甲殻類
カニ、ザリガニは、はさみを取り外します。はさみを付けたままにしておくと、ハリスに絡みます。

針は、尻尾側(通常、人が食べる側)に掛けます。
頭に針を挿すと、餌が死んでしまいます。

 

ドジョウ、オイカワ、フナ、金魚、鮎、ニジマス、タナゴなどの魚類
細長い魚のほうが食べやすいようです。

5cmくらいなら、一匹掛け、食いが悪い場合は、切り身にします。
私の経験では、切り身のほうがよいです。

針を背中(背びれの後ろ付近)か口に掛けて、泳がせます。
死んだ餌でも釣れます。

 

秋刀魚やアジ、サバの切り身もよいです。

 

ミミズは、釣り餌で使うなら太目、大きいサイズがよいです。
小さいものは、ウナギが食いつく前に、他の魚に食べられてしまいます。

 

小さいサイズのミミズやゴカイは、針に数匹掛けます(房掛け)。

 

シジミやアケミ貝などの二枚貝
殻を取り外して針に掛けます。

 

ウナギが掛かったら

根(障害物)に逃げ込まれないよう、強引に抜き上げます。
陸に上げたら、ウナギを網かポリ(ビニール)袋に入れて、すぐにハリスを切ります。

 

網かポリ袋は、逃げられないようにするためです。
バケツでは、ウナギが飛び出してしまいます。

 

釣り上げた直後にタオルで包もうとしたことがありますが、スルッと抜けて逃げられてしまったことがあります。
バケツやクーラーボックスなどに入れて逃げられたこともあります。

必ず、袋状のポリ袋や網などに入れて逃げられないようにしてから、針を外します。

 

網は、外道(黒鯛、スズキ)を取り込むときのために大き目のものがあるとよいです。
夜釣りでは、外道で思わぬ大物が掛かることがあります。

 

ハリスを切るのは、暴れたうなぎとハリスが絡んでしまうからです。
口から針を外すより、ハリスを切ったほうが早いです。

 

ハリスがウナギに絡んでしまって、死んでしまうこともあります。

ウナギの穴釣り

針に2mくらいのハリスを結びます、オモリは使いません。
針にはミミズを掛けます。

 

1mくらいの竿(竹ざおなど)を用意し、竿の先端に餌の付いた針を引っ掛けます。
ハリスは竿に沿わせて、手で竿とハリスを同時に持ちます。

釣り針は、「丸セイゴ」の12~15号くらい。
ハリスは、3~4号

穴釣りは、岩の中に仕掛けを入れるため、岩と擦れても切れにくい4号がよいと思います。
4号のハリス付きの丸セイゴ針は、15号になると思います。がまかつ、オーナー針などから出ています。

ハリス付針は、ハリスの長さが60センチくらいだと思います。
短すぎるので、タコ糸などを結び付けて、1.5メートルくらいにします。

竿と仕掛けは結びません。

この状態で、ウナギのいそうな穴に餌つきの針を送り込んでやります。
竿は、餌を送り込むだけに使います。

 

餌が穴に入ったら、竿は手前に引きます。
ウナギのいる穴の中には、餌の付いた針だけの仕掛けになります。

タコ糸の部分を手に巻いておきます。
ウナギが釣れた時に、糸が抜けないようにするためです。
手に巻いておかないと、すっぽ抜けてしまいます。

穴に仕掛けを投入した後、ウナギがいれば、食ってきます。
穴の入口付近で、人が見ている前で釣れてしまうこともあります。

 

昼間、川を歩きながら、ウナギのいそうな穴に、この仕掛けを入れます。

 

このつり方は、禁止のところもあるようです。
竿釣りと解釈してくれるところもありますが、各漁協に聞いたほうがよいです。

 

ウナギ捕獲用の筒

塩ビ管や木製の箱、竹で編んだもの、樹脂製のものが売っています。ネット通販でも安く手に入ります。

夕方、仕掛けて、朝、回収します。
餌となるミミズや魚の切り身などを筒の中に入れて、放置するだけです。
仕掛けて回収するだけなので手間がかかりません。

ウナギ取の筒は、盗まれる

地域にもよりますが、人口が多い地域だと、入った獲物や筒が盗まれてしまうことがあります。
私は、子供の頃に使っていたのですが、購入したものや手作りのもの10個程度持っていました。

夕方、仕掛けて、朝、夜が明ける頃に行くと、筒が陸上に上げられていたり、筒ごと盗られてしまったことが何度もありました。
筒が沈んだ状態になっていたこともありますが、水中に沈んでいる状態を見ると、人為的に投入されていると思われる状態になっていました。

ほぼ、毎回、やられるようになったので、その後は、竿釣りか穴釣りをしています。

泥抜き

釣った後に、泥抜きのために容器などに入れておきます。

水は水道水で死んだことはありません。
カルキ抜きなどは不要です。
カルキの量は、地域や時期によって違うかもしれません。

 

昼間は、泥の中などに潜っているせいか、そのまま食べると臭みがあります。
2、3日、泥抜きすることをおすすめします。

 

うなぎ屋さんでは、養殖うなぎの泥抜きのため、数日間井戸水にさらしています。

 

泥抜きのための容器

荷物を整理するコンテナ(収納ボックス)など大き目のものがよいです。
水温が上昇しないよう日陰に置きます。

シーズン中の夏は、水温が上昇しやすいです。

水の汚れ具合を見て、時々、水替えをします。

 

ふたは、必ずしてください。
ふたなしで逃げられてしまったことが何度もあります。

深さ30センチメートル程度の容器に15センチメートル程度水を入れ、ふたをしない状態で逃げられてしまいました。

3、4日、経てば腹の中ものが排出されると思います。

 

ウナギ屋さんでは、体内のものが排出されるのは2日と言われているようです。

ウナギをさばく

ウナギを開くための板は、まな板でなくても平な板であれば何でもよいです。

何も無い場合は、梱包用の発砲スチロールでもできます。
発砲スチロールの上にダンボールを置くと、さばきやすいです。

 

目打ち(ウナギをまな板に固定)用の道具は、100円ショップの千枚通しでOKです。

うなぎを開く手順

1 首を切り落とさない程度に包丁を入れます。
血抜きになります。また、動きが弱くなります。
2 目打ち(まな板に固定)します。
3 背開きか腹開きで、頭から尻尾まで開きます。
4 肝(心臓)を取ります。
5 包丁を使って骨を取り除きます。

1,2を逆に行う場合もあります。

 

その他

黄うなぎ

川や汽水域で釣れるうなぎは、ほとんど黄色がかっています。
中には、金色に近いようなきれいな個体もいます。

 

秋(8月お盆過ぎ)から冬の直前に銀化したうなぎが釣れることがあるそうです。
私は、一度しか見たことがありません。

 

銀うなぎ

産卵場所であるグアム島沖のスルガ海山に向かう前に体色が銀色に変化します。
皮膚の下にグアニンという物質が溜まり、黄うなぎは銀色に変わるそうです。

 

また、目、ひれが大きくなり、浮き袋も発達し、グアム島までの3000kmの回遊に備えます。
うなぎは、回遊中、何も食べないそうです。

 

産卵後は、死んでしまうと言われます。

 

川魚猟師さんによれば、銀うなぎは、川で5~10年ほど過ごしたうなぎが川を下り、産卵場所に向かうので、たくさん捕れないそうです。
そのため、料亭で高く買ってくれるそうです。

 

私は、食べ物により、体色が変わると思っていました。
養殖うなぎは、黒っぽく、天然モノは黄色いため、餌によるものと思っていました。

 

蒲焼について

江戸時代までは、ぶつ切りにして串を刺して食べていたそうです。
このウインナーに串を刺したような形が蒲の穂に似ていたことから、蒲焼と呼ばれるようになったそうです。

 

現在のような身を開いた蒲焼は、江戸中期ごろに発明されたそうです。

 

日本では、蒲焼が 多いですが、
海外では、カレーや燻製などで食べられているそうです。

 

遊魚券

河川での釣りは、遊魚券が必要です。
釣具店で購入できると思います。
地域によっては、コンビニなどで購入できるところもあります。

 

料金は、竿釣りの場合、数百円です。
中学生までは、無料のところが多いようです。

天然うなぎの蒲焼

私は、借金が増えてから、中高生の頃にアルバイトで買った釣竿やリール、ルアー(疑似餌)、仕掛けなどを全て売ってしまいました。
ネットオークションで、まとめて3000円くらいで売れました。

 

その後、子供といっしょに釣り行くために釣り竿セット(リサイクル店で500円だった)を子供の分だけ買いました。
セットものは、使用後、しっかり洗わないと、すぐに錆びで使えなくなってしまいます。

 

ウナギやナマズ釣りのシーズン、私は、釣りに行く機会がなく行っていません。
テレビや地元で、ウナギ釣りのニュースを聞くことが、ときどきあります。

 

天然ウナギは、絶滅危惧種であり、その数が減っているようですので、ウナギ釣りは、躊躇してしまいます。
釣り上げて死んでしまった場合は、持ち帰るようにしたいと思います。

 

ウナギ、ナマズは、場所と時期を選べば、よく釣れる魚です。
一度、試してみては、いかがでしょうか。

 

ネットオークションで売れる天然うなぎ

ネットオークションで、50cm以上の天然ウナギが、1本2000円くらいで売れます。
ウナギを釣りでは、条件がよければ、数本、釣れることもあります。

ウナギは、ポリ(ビニール)袋の中に入れたままの環境でも生きていけますので、運送中に死ぬことは少ないようです。
ポリ袋を二重にしてから段ボール箱に入れて輸送するようです。