昭和50年代にカラス、うずら、すずめを食べたことがあります。
カラスは、フランス料理などでも使われています。
フランスでは、高級料理だそうです。
私が食べたカラスは、生臭かったという記憶があります。
狩猟用のパチンコ(スリングショット)を使って捕獲しようとしましたが、うまくいかず、猟をしていた方からいただいたものです。
野生の鳥獣の捕獲は禁止
現在、野生の鳥獣の捕獲は、原則、禁止だそうです。
狩猟を行うには、狩猟免許が必要です。
当時、狩猟についての法律は知りませんでした。
知っていたことは、
子供は、鉄砲が持てない。
狩猟には免許が必要。
猟の時期が決まっている。
くらいの知識しかありませんでした。
猟が解禁となる冬、当時、住んでいた家の屋根に、散弾銃の玉(小さい鉛の粒)がバラバラと落ちてきて、私は、その鉛玉を庭で拾っていました。
家から、数十メールくらいのところでは、薬きょうといって、火薬を詰める部分が、捨てられており、よく拾っていました。
戦争映画などで、ライフルのような銃で弾を撃つと、銃本体から飛び出す弾の後ろの部分です。
近所にハンターがよくくるような環境に住んでいましたので、鉄砲などに興味を持った私は、友達と狩猟用のパチンコ(スリングショット)を使って、空き缶などをターゲットに練習をしていました。
一方、近所のひらけたところ(家から200mくらい)では、散弾銃で猟をしている大人の人がいました。
この人たちは、毎週(平日も)のように撃っているので、私たちパチンコ仲間は、ときどき、パチンコ手に持って、近くで猟の様子を見ていました。
猟をしてい大人の人たちも、毎週、私たちパチンコ仲間が見ていることを知っているので、声をかけてくれました。
彼らは、私たちに、狩猟のことや鳥のさばき方を説明してくれました。
実際に鳥をさばくところも見せてもらいました。
死にかかった鳥の首をはね、羽と内臓をとって、いくつかの肉片にさばいていました。
当時の様子が今も頭に残っています。
彼らは、七輪やバーベキューコンロなどを持ってきていて、ときどき、その場で焼いて食べていました。
私たちに「食べるか」と聞いてきたので、いただきました。
最初に食べたものは、すずめでした。
次に食べたうずらは、頭が固かったです。
別の日には、カラスも出してくれましたが、少し生臭かったです。
さばいて焼いただけだからでしょうか。
パチンコ(スリングショット)でスズメを落とす
私たちは、狩猟用のパチンコを使って、カラスを狙いました。
カラスにパチンコで撃った玉(鉛玉)が当たっても致命傷にはならず、落ちることはありませんでした。
スズメは、群れで飛んでいるため、やみくもに撃てば、どれかに玉があたります。
私がパチンコで撃った鉛玉が群れの中の1羽に当たりました。
落ちてきたスズメを散弾銃を持ったおじさんのところへ持っていき、焼いて食べました。
「散弾銃を撃ってみるか」
ある日、散弾銃のおじさんから、「撃ってみるか」と言われました。
私は、いけないことだと思い、撃ちませんでした。
パチンコ仲間の一人は、散弾銃を撃たせてもらい、反動で肩の付け根あたりが痛くなったようでした。
あまりの痛さに、彼は病院で診てもらったところ、脱臼したとのことでした。
包帯やテーピングした状態で、学校に行きましたが、先生には理由を言うことができなかったそうです。
私も、黙っていました。
その後、私たちパチンコ仲間は、猟をしている人のところに行くことはありませんでした。
パチンコ(スリングショット)
当時の狩猟用パチンコ(スリングショット)は、18歳以下は持てないものでしたが、モデルガンのお店で売られており、パチンコ仲間といっしょに購入しました。
購入後、その威力(狩猟用)を知りましたが、ゴム式のパチンコだから、おもちゃくらいにしか思っていませんでした。お店の人も「広いところで使ってね」と言っただけだったので、悪いと思いませんでした。
当時は、簡単に購入できましたし、少年が見る雑誌などにも掲載されていました。
このパチンコ(スリングショット)は、ファルコンといって、現在でも、狩猟や競技で使われているそうです。
散弾銃でパチンコ仲間が脱臼したことがあってから、私は、このパチンコ(スリングショット)を年上の人に譲り、自分でスズメやカラスを捕獲して食べることはありませんでした。
自分で、鳥を捕獲して食べることはありませんでしたが、田舎ですし、近所の環境から、周囲には、捕って食べる人がいました。
時々、父の仕事の関係者から、分けてもらうことはありました。
戦時中は、こうして食べてきたんだと、よく聞かされたものです。
狩猟による鳥獣の捕獲は原則、禁止だそうですから、この時以来、私は、捕って食べたことはありません。
時々、飲み屋さんなどのメニューに、ウズラやスズメの姿焼きを見かけることがあります。
スズメ
スズメは、数が減っているそうです。
鳥インフルエンザなどの影響や巣をつくる場所が減ったため、50年前の10分の1くらいになっているそうです。