私は、赤潮の時に魚を獲って食べたことがあります。
海の色を見ると赤く汚染されていて、体に悪そうに見えます。
一銭もお金が無いときは、そうは言ってられません。
赤潮で海の中が酸欠なります。
私たち家族は、酸欠で浮かんでいる弱った魚を網ですくって食べたことがあります。
40cmくらいの魚も獲れるため、数日分の食料になります。
赤潮
赤潮は、プランクトンの大発生によって、海水が赤っぽく見える現象です。
原因は、生活や工場排水などによる海水の富栄養化(海水の栄養が多くなること)により、それを分解したり食べたりするプランクトンが異常に増えることと言われています。
赤潮の発生原因となるプランクトンは、大量に酸素を消費し、海中が酸素不足になります。
また、一部のプランクトンは、魚の鰓(えら)に付着して、呼吸できなくなってしまいます。
発生する場所は、湾内や港、瀬戸内海のような海水の少ないところです。
海水温が高い夏に発生することが多いです。
赤潮の中の魚は食べられるのか。
私は、赤潮が発生した直後や赤潮と正常な海水の境目付近にいる生きた魚を獲りました。
酸欠で魚が浮かび上がったり、何度も空気を吸いに海面付近に上がってきます。
主にアイナメやメバル、ヒラメ、コチなどの海底にいる魚が獲れます。
ワタリガニやスズキ、黒鯛を獲ったこともあります。
回遊性のある魚は、他の場所へ泳いで移動するようで、たくさんは獲れませんでした。
死んで浮かんでいる魚は腐っている考えられるので、やめたほうがよいと思います。
また、工場地帯など、いつも工場排水が流れているところは、重金属など人の体に影響があるものが魚の体内に蓄積している(生物濃縮)可能性がありますから、避けたほうがよいと思います。
猟師さんが、いつも漁をしているようなところ(入り江や湾内)でも赤潮は発生します。
私は、いつも猟師さんが船で魚を獲っているような入り江や湾内で、獲るようにしています。
工場地帯で、排水が多いところは避けるようにしています。
さざえや魚を放流したりしている海域があります。
念のため、赤潮時に魚を獲ってもよいか、漁協に確認したほうがよいと思います。
以前、漁協の方に聞いたら
・赤潮で死んだ魚は、商品価値がない魚だからよい。
・港の中の魚は、(猟師が)獲らないからいいよ。
・酸欠で浮かんでるだけだから食べても大丈夫。
・貝類は食べないほうがよい。
と話してくれました。
貝類は、人の健康被害を及ぼすことがある
貝類は、赤潮の原因となるプランクトン(藻類)が出す毒素が体内に蓄積し、健康被害があるそうです。
地元の方も赤潮時に魚を獲っている
地元の親子が浮いた魚を網ですくって、バケツに入れているのを見かけることがあります。
魚をどうするか聞いてみると、食べるそうです。
青潮
青潮は、赤潮の発生後に起こることが多いようです。
東京湾では、よく起こる現象だそうです。
青潮のメカニズム
- 赤潮の発生によって、貝や魚が死にます。
- 死んだ魚や貝、大量発生したプランクトンは、海底に沈み、積み重なるように蓄積します。
- 死骸は、バクテリアにより分解されます。
- バクテリアは、死んだ魚を分解するときに酸素を必要とします。
- 大量に魚や貝が死んでいるので、海水中(主に海底のくぼんだところ)に酸素不足のところが生じます。
- 酸素がない海水内では、酸素を必要としない細菌が活躍します。
この細菌は、分解の過程で海水中から硫化水素(硫化物イオン)を発生させます。 - 海底で大量に発生した硫化水素は、海上の風や潮流などにより、海面に上がってきます。
- 海面の硫化水素を含んだ海水は、太陽光に当たり、青や緑、白っぽく見えます。
青潮のときの魚は食べられるのか
青潮のときは、卵の腐ったような臭いがします。
水底には、死んだ魚介類が腐っていて、ヘドロなどが沈殿している状態です。
とても、食べようという気にはなれないと思います。
私は、食べたことがありません。
ダツはまずい
スーパーで並ぶおいしい魚がたくさん採れますが、まずい魚もいます。
ダツという長い魚がいます。
沖縄の奄美地方では、夜間、猟師さんが、光などに向かって突進してきた、ダツに刺されて死亡することがある魚です。
以前、体長約80cmのダツが浮いていたので、網ですくい食べてみたのですが、とても、まずい魚でした。
刺身では、うまいという話しも聞きますが、今回、刺身では食べませんでした。
この魚、中骨は、青緑で太目です。