借金問題や自己破産は、会社や地元の人たちには、絶対に知られてはいけません。
自己破産することで、周囲の目は変わります。
お子さんがいる家庭では、子供がいじめのターゲットにされることもあります。
私は、これが一番心配でした。
自己破産者や借金問題を抱える人に対する周りの目
- 自己破産者は、自己管理能力がない。
- お金にだらしない人は、信用できない。
- 欲望のままに生きている。
- ギャンブル好き。
など、社会人として、成熟していない人だと見られてしまいます。
また、自己破産や借金問題を抱えている人の周りで起こった悪い出来事も、すべて自己破産者の仕業と疑われるようになります。
特に金銭がからむトラブルは、自己破産者や借金問題を抱えている人のせいになることがあります。
過去にさかのぼって、あいつが盗ったなど、あらぬ疑いをかけられることもあります。
こうしたことが重なると、会社に居づらかったり、住んでいるところから逃げ出したくなってしまったりします。
自己破産者の子供は、周囲から冷たくされたり、周りの子供たちから、いじめにあったりします。
周囲の大人(親)が、自己破産者の子供とは遊んではいけない。
と子供に言っている家庭もあります。
私は、自己破産しています。
会社に、ばれてないと思っていましたが、周囲は、聞こえないところでうわさしていたかもしれません。
自己破産手続き期間中、仕事中に破産管財人から、携帯電話に電話がかかってきたことが何度もあります。
弁護士さんからもかかってきました。
内容ややりとりから、「あいつ借金だな」と思われていたかもしれません。
私の会社で、借金問題から退社してしまった人がいます。
借金や自己破産では、会社は解雇できませんから、自己都合による退社です。
退社の主な理由は、「退職金がほしい」ことと「会社に居づらくなった」ことです。
彼が借金問題を抱えていることは、社内の人から流れてきました。
こうした噂話をする人や言い回る人は、どこにでも必ずいます。
また、私が事務所にいるときに給与担当者や経理担当者などの話が聞こえてきてしまいました。直後に本人が部長に呼ばれ、部長室に入っていくのを見ました。
(私は、自己破産してから異動しましたが、上司から呼ばれたり、総務部関係者と話したことはありませんでした)
周囲から疑いの目で見られる
社内の物品が無くなったのは、彼が犯人?
会社内には、廃棄する物品があったのですが、彼が持ち出したのではないかと疑われていました。
他にも個人のロッカー内の財布のお金が減っている。
など、多数ありました。
私の会社では、会社の商品を自分で購入するようなことがあります。
それをネットオークションで販売している人もいます。
(高価なものではないので、あまりお金になりません)
こうした場面で、数が合わないと彼が余分に持っていってしまったのではないか。
と疑う人もいます。
周囲から冷たくされる
総務課長は、とても厳しく彼と接しています。
借金した彼は、もともと、書類などが遅かったり間違いも多かったので、以前より厳しく叱責するようになりました。
周囲も彼に対して、冷たく接する人が何人かいます。
厳しく冷たく接しているのは、彼と直接関わっている社員の1割以下です。
借金で大変だからと、親身になって話を聴いてあげたり、晩御飯をおごる社員もいます。
残り8割以上の人は、いつもと変わらず彼と接しています。
この8割の中の何割かは、彼の借金問題について聞いて知っています。
彼はギャンブルも好きでした。
外回りで遅く会社に戻ってくると、「パチンコにでも行ったのではないか」と、同じグループの社員は、疑うようになりました。
チームで仕事をしているので、仕事のしわ寄せが他の人に行っているようです。
私は、彼に自己破産したらと伝えたことがありました。
彼も考えていて、弁護士に相談したらしいです。
でも、自己破産するための費用が出せないそうでした。
結局、彼は、会社を去ることになりました。
送別会ともなく、知らない間に退社していました。
その後、どのようにして借金問題を解決したか、生きているかどうかも不明です。
退職金を自己破産費用に充てたのかもしれませんが確認していません。
私が子供の頃、「夜逃げ」という言葉を聞きました。
今は、あまりないと思います。
当時は、借金の取り立てが厳しい時代だったそうです。
当時、「夜逃げ」で、いなくなった家族が町内にいました。
近所では、庭から物が無くなるとよく言われていました。
中には、家から物が無くなったため、夜逃げ前のその家族が住む借家に上がりこんで、「盗んだものを出せ」と家中、探し回ったと聞きました。
私の近所でも、ガソリンの抜き取りがあり、疑われていました。