働き方改革、副業・兼業が促進されています。


世の中では、働き方改革が推進され、ブラック労働環境の改善や労働時間を減らす動きがあります。

労働者側では、労働時間を減らされるとローンが払えなくなったり、本業だけでは生活が成り立たなかったりする方がいます。

一方、もっと活躍したい、自分の能力を世の中で役立てたいという方もいます。
中には、農業など親の仕事を引き継いで、それを兼業、副業にしている方もいます。

 

法律、規則を守って兼業、副業をする。

副業、兼業をするには、労働基準法などの法律を守らなければいけません。

2020年9月、厚生労働省より、改正された「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が出され、法の解釈や運用、副業、兼業の促進について説明されています。

ガイドラインでは、副業、兼業を会社に認める方向で検討するように書かれています。概要は以下です。

副業、兼業を希望する者が増加している理由

  • 一つの仕事では生活できない。
  • 活躍の場を広げたい。
  • 様々な分野の人とつながりたい。
  • 時間にゆとりがある。
  • 自分の能力を活用、向上させる。

副業、兼業に関する裁判例と企業の対応

労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、原則、企業は、副業、兼業を認める方向とすることが適当であるとされます。

例外的に企業が副業、兼業を禁止又は制限することができる場合

  • 労働提供上の支障がある場合
  • 業務上の秘密が漏洩する場合
  • 就業により自社の利益が害される場合
  • 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

また、労働者と企業の双方が納得感を持って進めることができるよう、企業、労働者の間で十分にコミュニケーションをとることが重要である。副業、兼業にかかる相談、自己申告により企業が労働者に対して不利益な取扱いをすることができない。

同ガイドラインのモデル就業規則においては、
「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」
と書かれています。

副業・兼業の手続きの例(私の勤務先の例)

副業、兼業ができるかどうかは、会社の就業規則に記載されているのではないかと思います。

もし、就業規則や規定が無い場合は、上司に相談して進めてみてください。
厚生労働省から指針が出ているので、会社は何らかの対応をしてくれると思います。
厚生労働省のガイドライン「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を準備しておくとよいと思います。

 

(私の勤務先の場合)
私の勤務先では、労働者が上司と相談のうえ、会社が認めたものについて、副業・兼業が認められています。

副業・兼業の業種や働く形態等について細かい規定がなく、労働者が、会社に申し出て、その都度、可否を判断しています。
私の勤め先で認められている副業・兼業の条件等は、以下のようなものです。


兼業、副業の条件等

  • 本業に支障がないこと。
  • 勤務時間外に従事すること。
  • 本業と同業の業種でないこと。(ガイドラインではスキルアップのため認める場合もあると書かれている)

認められやすい業種

  • 家業(業種による)を引き継いだ。
  • 農業
  • 家に取り付けた太陽光発電
  • 資格検定試験などの検定員、審査員

勤務先に確認したところ、フリマアプリやネットオークションは、会社への申請等は不要です。
YouTubeやブログも、申請不要でした。

いずれも、同僚数人が行っており、会社への申請等はしていません。
上司からの説明では、「株式投資と同じで継続的に収入が発生するものではないと判断している。また、YouTubeやブログで収入が得られる人は世の中の一握り、多少利益が出ていたとしても、たかが知れている。」ということでした。

資格検定試験の検定員、審査員などは、工場勤務をされている方は、御経験があるかもしれません。
試験は、土日などに行い、同業他社の方も受験に来られることもあると思います。
このような場合、会社がまとめて申請書類を作ってくれているかもしれません。

太陽光発電システムを取り付けている人が勤務先に数人いますが、勤務先では、これに関する業務も行っており、あまり儲からないだろうと評価しているため、新たに設置しようという人は少ないです。

副業・兼業手続きの例

私の勤務先で副業する場合、会社へ提出する書類に以下のような内容を記載しています。

  • 業務内容
  • 期間、勤務時間
  • 報酬
  • 理由
  • 本業に支障を及ぼさないこと
    (本業に影響がないこと、勤務している会社が主であることを記入するよう指示されています。)
  • 業務上の秘密を漏らさないこと
  • 副業、兼業で得た収入は、個人で確定申告すること

 

労働時間の通算と時間外の手当について

労働基準法第38条により、働く時間を通算して考えることになります。
労働時間の通算とは、本業と副業の労働時間を足し算することです。

足し算して、時間外労働になった場合、時間外の賃金の支払い義務は、副業先が負うことになります。
副業先が、多くの賃金を支払うことにな事務手続きが増えるため、サラリーマンの方が新たに副業先で労働契約しようとすると、嫌がられることがあります。

労働時間の通算が適用されるのは、サラリーマン、パート、アルバイトなどです。
本業がサラリーマンで、夜間や週末にスーパーでパート、アルバイトなどするケースです。

 

例1
本業で、8時間勤務しました。
副業先、5時間勤務しました。

この場合、副業先の5時間分の労働は、法定時間外労働になり、割増賃金の支払い義務は、副業先が負うことになります。

 

例2
本業、3時間勤務(午前のみの勤務契約)
副業、3時間勤務(新たに別の会社で午後の勤務契約をした)

アルバイト、パートなどで2社と契約し、勤務時間が、午前、午後、それぞれ3時間の場合です。以下のように残業を命ぜられることもあるかもしれません。

2社、それぞれで残業を命ぜらた
ある日、本業の会社で残業し、副業先でも残業を命ぜられそうになりました。

本業で、朝から勤務、そのまま残業することなり5時間勤務しました。
この場合、法定労働時間内のため割増賃金はありません。5時間分の賃金のみです。
本業を終えた時点では、午後の副業先の勤務時間は3時間だから、本業(5時間)、副業(3時間の予定)を通算すると8時間となり、時間外労働の賃金が発生しないと考えます。この時点では、本業の勤務管理者と本人は、副業先に迷惑をかけないと考えています。

現在の勤務時間は5時間(契約した3時間、残業2時間)

午後、副業先で、1時間の勤務を命ぜられそうになりました。
1時間残業すると、本業(5時間)と副業(契約した3時間、残業1時間)を通算すると9時間となるため、1時間分の割増賃金の支払い義務は、副業先が負うことになります。

副業先の勤務管理者は、本業で残業してきたことを知らないため、勤務を命じようとしましたが、割増分の支払いが増えるとともに事務処理が煩雑になるため、時間外勤務をさせることを断念するかもしれません。

 

フルタイムのサラリーマンが、アルバイトをしようとすると断られるかもしれない

上の例のように副業先の割増賃金の支払いや、事務処理の都合により、副業先では、フルタイムの本業がある方との新たな契約を嫌がることがあります。

一方、例2のように(午前A社、午後(夜間)B社)などのような働き方を希望するケースがあると思います。通常の勤務なら、労働契約できるのではないかと思います。

私の会社でも、午前または午後、勤務している方がいます。その方は、労働契約時、残業しないことと、残業した場合、労働時間が8時間を超えないよう会社から説明を受けていました。同時に私の勤務先の勤務管理者にあたるリーダーにも、残業をさせないように会社が指示しています。

 

勤務先には、派遣社員さんがいて、コンビニ、スナックなどで副業をしていますが、派遣会社を通しての仕事ではないそうです。契約は、派遣会社と副業先です。
コンビニの方は、ふつうの時間給をもらっていると聞いています。通常、土日に働き、シフトがうまく組めないときに、夜間に働くことがあるそうです。

スナックの方は、時間当たりの賃金をもらうのではなく、働くたびにその日の働きに応じた報酬をもらっているそうです。

 

サラリーマンが副業するなら、インターネットを使った副業

サラリーマンがアルバイト等をしようとする場合、上記の例のように副業先での賃金の割り増し分の支払いや事務処理等の都合から、副業先を探しても断られるケースがあることから、ネットを使った副業などに人が流れるのかなと思いました。