第1回債権者集会の2週間前に破産管財人から電話がありました。
自宅に電話があり、高校生の子供が電話に出ました。
子供は、弁護士から「財産について」と言われ、折り返し電話するよう指示されたそうで、心配になったようです。
他にも、いくつか聞かれたようですが、何のことか理解できなかったようでした。
その後も、破産管財人から何度か電話があり、家族が電話口で対応しています。
いくつかのキーワードをつなげると、自己破産ということが家族に分かってしまいます。
自己破産すると、手続きの期間が長いため、家族には分かってしまうと思います。
破産管財人も電話で名乗らないわけにはいけませんから、電話口に出た家族に分かってしまいます。
近所の人にも分かってしまうと思います。
自宅アパートの調査では、玄関口やその外で、話をします。
最初に自宅アパートに来たときに玄関の扉をノックし、「弁護士の○○です」と名乗っていますし、話の内容から、近所の人も分かってしまうと思います。
調査内容とは
破産管財人は、自由財産(仕事や生活に必要な物品のため、回収されないようにお願いしたもの)の拡張申請があった物品を見たいということで、その日は、妻が自宅アパートで対応しました。
主に私が仕事で使用している機器、パソコンなどです。
一品一品、奥から出して見せました。
破産管財人は、型番等をメモしていきました。
その他に、見ていった物品は、ネットオークションで購入したものや売っていたものに関連するものなどです。
転売などで利益を出していないか等を疑われています。
古いレコード盤や子供のトレーディングカード等も見ていきました。
破産管財人は、アパートの部屋の中には入っていません。
しかし、アパート入口から中は、丸見えの構造のため、家の中の様子が分かります。
カーテンで仕切っていますが、妻が物品を見せるため出入りするので、カーテンがめくれ、中の様子が見えてしまいます。
この日、破産管財人は、物品だけを見て、帰りました。
仕事で使う機器が回収の対象となった
後日、破産管財人の弁護士事務所に呼ばれました。
仕事で使用する機器、1点が回収対象となったということでした。
この機器は、自由財産拡張の申立てをした物品の一つでした。
私の調べでは、中古価格が、約18万円くらいだったのですが、破産管財人の調査で、20万円以上で換価(お金に換える)することができる目途が立ったと思いました。
破産管財人から、この物品について、自由財産拡張の申立てを取り下げをするよう促されました。
車のときは、強制的に取り下げの指示があったように思いましたが、今回は、私の意志によって、取り下げますと言わせるような雰囲気でした。
書類は、破産管財人が作成します。
私は不服でしたので、その日のうちに、弁護士に物品の売却について、相談しました。
弁護士によると、
・高額の物品だから、回収の対象になった。
・破産者が仕事で使うものだが、個人が勝手に買ったもので、生活に不要。
・ふつうなら、業務で使用するものは、会社が貸与するため不要とみなされた。
・無くても業務の遂行ができる。
という判断だろうとのことでした。
後に行われた債権者集会では、破産管財人の浪費という異見により、裁判所は浪費と判断しています。
一般的に取られない事例で、弁護士さんも、首をかしげていました。
弁護士さんも仕事で使うものであるため、取られないだろうと思っていたそうです。
以前、破産管財人から「本当に必要なものか」と聞かれたことがあります。
これに対して私は、「業務の効率化のため必要です。無いと時間がかかります。」
管財人「時間がかかるが、業務はできるのですね。」と私に質問し、
私「はい」と答えています。
翌日、破産管財人から連絡があり、裁判所から売却許可が出たので、その物品を破産管財人のところへ持ってくるようにと指示がありました。
また、破産管財人から、この物品について、意見書を作成し、裁判所に提出したが、裁判所から売却を指示されたと話がありました。
他の物品の自由財産拡張の申立ては継続のまま
他には、中古価格1~2万円の物品が2,3点ありましたが、これらを破産管財人が売却するには手間がかかり、また、回収できる金額も少ないだろうということから、自由財産の拡張申立ては継続のまま、棚上げの状態にしておくということでした。
今後も、突然、一部だけを売却するよう指示があるのか、聞いたところ、裁判所が判断するため、分からないということでした。
換価する物品は裁判所が決める
破産管財人は、私の財産を(換価)お金に換えます。
管財人より「裁判所への予納金や物品を売ったお金の合計から、私(管財人)の報酬が決まるため、できるだけ換価したい。しかし、売却物品は裁判所が決めるので、破産管財人の手では勝手にできない」と説明がありました。
妻が破産管財人のところに郵便物を取りに行ったときも、同じような話があったそうです。
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