新聞奨学生って何、未成年でも新聞配達ができるの?

スポンサーリンク

新聞奨学生

新聞奨学生は、主に高校卒業後に進学した人たちを対象に奨学金をもらいながら新聞配達をする制度です。
大学だけでなく、短大や高専、専門学校、通信制、予備校なども対象です。

奨学金は、給付型で返す必要がありません。金額は、年間100万円ほど、4年制大学なら4年間で500万円ほどもらえ、返す必要がありません。
さらに給料も支払われます。

宿舎が無料で用意されているところもあります。
給料と奨学金、そして宿舎があるため、これだけで暮らしていけ、将来の蓄えができます。

私の会社に新聞奨学生を経験した20代の従業員がおり、働くようになってから、やってよかったと思っていますが、デメリットもあると言います。

デメリットは、部活や社会体験ができなかったことや勉強時間が限られることだそうです。
他の学生のように旅行や趣味などをして満喫したかったと思ったこともあったそうです。
彼は大学で政治経済を学びました。彼によれば文系なら何とかなると話してくれました。

理工系に人たちは、新聞配達を辞めていった人が多かったと言います。
実験、その他の学習時間が確保できなかったり、補講等に参加できないようだったと言っています。
私も工学部出身ですので、状況は分かります。

実験は朝から行うこともあります。うまく実験データが取れないときは、夜までかかることもあります。
研究室に入ると夜通しでデータを取ることもあります。
2、3年生のインターンシップ参加や企業の研究室などに入ると、企業のカレンダーに合わせるため、週末や夏休みに学校に出ることが多くなり、その合間に学校の授業に出ます。

新聞奨学生を考えている方は、理工系だと拘束時間が多く厳しいかもしれません。
途中で新聞奨学金を辞めた場合、それまで支給された奨学金を返還しなければなりません。
彼の知人のうち、何人かは新聞配達を辞めた後、大学も退学してしまったそうです。

彼は、実家が遠かったのですが、帰省は年に1回くらいです。
帰れない年もあったようです。

実家に帰るときは、他の新聞奨学生や配達員と調整します。
誰かが休むと他の配達員の手分けして配達します。
お互い大変なのが分かっているため、1、2日しか空けられないと言っています。
休むときは、夏休みや春休み中、新聞の休刊日を入れて休むため、みんなで相談するそうです。


また、彼は、新聞配達をしてお金をもらっているので、早朝や雨の日はしょうがないと思っています。
雪の日が大変だったそうですが、徒歩で配ったそうです。

借金をせず、学費も給付がある新聞奨学生は、夜間にコンビニをやったり、交通整理のアルバイトより、よかったと考えていると話してくれました。
就職をして、多くの社会人と接したり、働き方を知るようになり、新聞奨学生をやってよかったと言います。

 

新聞奨学生は金が貯まる

彼によると、部活やサークルは、お金がいります。
サークル活動に参加せず、遊びにも行かないから、お金が貯まるといいます。

遊びや飲み会の誘いを断れる

家が大変だから新聞配達をやっている。
毎日配達があるからという理由で断りやすいそうです。

生活以外、使うところがないため、お金が貯まるそうです。

新聞奨学生の1日

彼は、学校近くの宿舎に寝泊りしながら新聞配達をしました。
大学近くの宿舎だったため、やっていけたと言います。

朝は、2時ごろに起床し、配達の準備です。
トラックから新聞を下ろして、仕分けします。
準備ができると、バイクで配達に行きます。

5時30分を目途に配達を終え、6時頃に宿舎に戻ります。
地区によっては、5時のところもあったそうです。
授業が始まるまで少し時間が取れるので仮眠します。

夕方は、授業が終わると配達です。
14:30~15:00に販売店に行き、自分たちが配達する新聞の準備をし、配達に出かけます。

配達が終わると、翌日の朝刊といっしょに配るチラシの準備をします。

夏休み中など長期の休みは、昼間、宿舎で勉強できるそうです。
時々、昼間に集金をしたり、何かの案内を配ることがあります。
新聞の折り込み作業の準備などもあります。

借金を残さず、社会人になりたい

彼の話を聞き、自己破産しないために新聞配達するのもいいかもしれないと、今、私が学生ならそう思います。
当時、私はこのような制度を深く考えず、高校生のときに勧められた日本学生支援機構JASSO(旧日本育英会)の奨学金(貸与型)を借り、その後、その借金が返せなくなり自己破産しています。

数百万円借りて、その利息も返す必要がありますから、20~30年くらいかけて返すことになります。
20年間、生活するとお金が必要な場面がたくさん出てきます。
ふつうに就職して働けば、何とかなると考えていた私は甘かったと思います。

新聞配達は大変だと聞きますが、自己破産する生活と比べたら、私は、やっておけばよかったと今になって思いました。

自己破産して1円でも無駄にしない、そして、少しでも食べるために節約したり、お金を作るために寝る時間を惜しんで活動したりする時間を考えると、大学生活4年間、規則正しい生活をして借金を残さず、その後の蓄えもできる新聞奨学生は1つの選択肢だと、私は思います。
家族をもってからの借金や自己破産は、自分だけでなく家族が辛い思いをしますし、多くの方に迷惑をかけます。

生活苦を実感していると、新聞奨学金が選択肢に入るかもしれません。
現在、日本学生支援機構JASSOの給付型奨学金は、高校生のときに申し込みますが、条件として経済状況や成績を見ます。もらえるのは、学校で選考された1から数名です。

日本学生支援機構の奨学金をもらうのは、難しいと考えたほうがよいと思います。
新聞奨学生なら、働くことと学習が両立できればよく、JASSOより敷居が低いと思います。

スポンサーリンク

未成年でも新聞配達ができるのか

労働基準法によれば、新聞配達なら可能だそうです。
しかし、親が子供に代わって労働契約をすることはできません。
本人の同意を得ていても、本人が契約する必要があるそうです。

新聞配達をやっていい時間

小中学生:午前5時から午後8時まで
高校生:午前5時から午後10時まで

参考サイト(厚生労働省のページ)
小学生・中学生・高校生の子供を新聞配達のアルバイトとして働かせたいのですが、注意すべき点がありますか?
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/koyou/q2.html

同サイトによれば、中学生は、製造業以外で軽い労働なら、学校に関係ない時間に働くことができます。
また、当然ですが、健康面や福祉面で有害な場所での労働はできません。

新聞配達は人気がない?

最近、新聞配達のアルバイトをする人が減っているそうです。
私のアパートにも、時々、配達員募集のちらしが入っています。
新聞配達は、大変なイメージがありますし、他に魅力的なアルバイトがたくさんあります。

新聞配達は、雨風の中、毎日、朝早くから配達に行きます。
子供たちは部活もできません。

現在、新聞配達する子供を見ることがありません。

新聞配達をやった子供たちは、すごいね。と労われる
こんな労働環境ですから、毎日、働いている子供たちは、周りから労いの言葉をかけられます。
私が子供の頃、担任の先生が「○○君は今日休んでいますが、彼は新聞配達をやっている。大変なんだ。」と話してくれたことがありました。

新聞配達の経験や新聞奨学生は、就職の際にも有利になると言われています。

実際、奨学金をもらいながら新聞配達をする各新聞社の募集のページを見ると、就職が有利になるよう計らってくれるような内容がかかれています。
また、いろいろな経験をさせてくれます。

新聞配達のアルバイト

私が中高生のとき、学校で新聞配達の案内を先生がしてくれたと思います。
学校でアルバイトの案内をしてくれたのは、新聞配達と高校生のときの郵便配達です。
当時の先生が、高校生の頃、新聞配達をしてお金を貯め、その後、大学に進んで先生になったという話をしてくれました。

現在は、学校で、労働させることを推奨するような案内をすることができないのではと思います。
また、現在、新聞奨学生の対象は、大学や専門学校、予備校等で、高校生在学中は対象ではないようです。

小中学生ですと、バイクに乗れないから、一度に大量に運べません。
また、働く時間も限られるので、人が必要な早朝、夜間に中高生を働かせることができません。
昭和の時代は、戦後からの時代を引きずっていたのかもしれませ。

私は、小学生の頃、新聞配達をやりましたが、数ヶ月で挫折しました。
販売店までは、自転車で行き、徒歩で配達します。
配達する家は、数十軒くらいだったと思います。
田舎だったため、家と家が離れているところもあれば、密集しているところもありました。

配達地域の新聞を、すべて一人で持つと重いので、途中、販売店に取りに戻ります。
雨の日は、新聞をビニール袋に入れますが、こうした作業はやってあり、配達のみでした。

体調が悪くても休めませんでした。
小学生でしたので、体調が悪くても、なかなか言えませんでした。
当時、学校では、体調が悪くて体育などを休もうとすると、「たるんでいる」と先生に殴られた時代(昭和50年代)でしたから、働く人たちは多少のことでは休めないと思っていました。
ゲロゲロ吐きながら、配達した日もあります。

一度やめましたが、友達が新聞配達をやりだしたときにもう一度やり、また数ヶ月でやめてしまいました。

当時、同じ学校の小学生が、同じ販売店で数人やっていました。
いずれも借家住まいの子たちでしたし、生活が大変だったように思います。

そのうち、同級の一人と仲良くなり、朝早くに釣りに行き、魚をさばいて食べたり、野山で食べられるものを探したことが何度かありました。食べ物確保は、貧乏だったからというより、遊びの一環だったと思います。
魚や鳥を捕る道具を作って、野山に出かけていました。

彼は、普段、あまり食べてない子で、痩せて小さかったです。
学校の行事のとき、弁当をもってくるのですが、少ししか入っていませんでした。
他の新聞少年たちも小さい子が多かったように記憶しています。

今、思うと彼も負の連鎖にハマっていたのだなと思います。
親の経済状況が悪く、子供が働かく。
勉強する機会がなく、就職しても賃金が低くなる。
その子も大変な状況になる。
世代を超えての繰り返しです。

私は、高校生、大学生の頃は、複数のアルバイトをかけもちでやっていました。
若かったため疲れませんでした。

複数やっていましたが、新聞配達より、お金になったと思っていましたし、肉体労働や店員、イベントスタッフ等、異業種を複数体験することも勉強だと勝手に思っていました。

アルバイトを複数かけもちしても、給料のみです。

新聞奨学金は、給付型奨学金で給料が出ます。
あなたが学生さんなら、考えてみたらいかがでしょうか。
また、あなたの親族や知人で生活が大変な人がいたら、そのメリットを伝えてみてはいかがでしょうか。