60年代に学生運動に参加した男性のその後と労働組合のデモ行進や街頭演説のサクラ。

先日、ある集まりで出会った70代の方2人がデモ行進や学生運動の話題で盛り上がっていたので、私もその中に入って話を聞いてみました。二人の話しのきっかけは、安倍元総理の国葬の様子をテレビで見たことのようです。
60年代に参加した活動の思い出話や武勇伝などを語っていて、またやりたいという雰囲気でした。
二人は70代とは思えないほど元気な方です。

二人によると、自分たちが若い頃は、日本政府のやることには全て反対し、行動を起こしたいと思っていたとのことです。
二人とも関東と関西にある国立大学の出身です。

当時の大学は、活動団体から誘いがあれば、拒めない雰囲気だったそうです。
大学内で学生が出会うと「革マル派」か「中核派」かを聞かれたそうでした。状況により殴り合いが始まったり、どこにも属していないとメンバーになれと言われたりしたそうです。
学生さんの中には、活動への参加を拒み自殺した人がいたり、大学の講義室に棒などを持った活動団体数人が入ってきて、講義室から連れ出された学生が行方不明になったり、骨折、血だらけで発見されたりすることがよくあったそうです。
中には、女性活動家が男性を巧みに誘って団体に引き入れたこともあるそうです。

二人のうち一人は、高校生時代から活動していたそうで、続けて活動できる大学に進んだそうです。
大学卒業後は、大手企業に入り労働組合で活動したそうです。
組合活動の1つにプラカードや旗を持って行進することもあり、警官から警棒で叩かれたこともあるそうです。
その会社では、80年代頃から活動が下火になっていったそうです。本人は組合長など幹部を務め、退職まで熱心に活動したそうです。

もう一人は、学生時代、中核派として活動しましたが、大学卒業後、生活できなくなったため活動をやめたそうです。
学生時代は、ヘルメットをかぶり、棒を持って戦ったことが何度もあると誇らしげに話してくれました。留置場に入ったこともあるそうです。

大学は法学部で、卒業しても就職できなかったそうです。
数十社受けたそうですが、門前払いも多かったとのことです。当時は、同じような境遇の人がたくさんいたそうです。
しかたなく、パチンコ店やスーパーの店員をしたり、新聞配達をしたりして生活したそうです。30代後半になり、アルバイトをしていた大手スーパーに正社員として勤めることができるようになり、定年まで勤めました。また、結婚をしようとしたら相手の両親に反対され、独身のまま過ごしてきたそうです。結婚に反対された理由は、大学卒業後に定職に就かなかったこと、その理由を正直に話したことで反対されたと思うとのことでした。

私がスマホで、国葬デモの様子を二人に見せると、話しが盛り上がり、ヘルメットに書かれた文字から、団体の特徴や意味などを詳しく話してくれました。

 

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デモ行進のバイトがあるの?

今回、話を聞いた二人の活動家によると「労働組合で活動していた70歳くらいの知人が、定年後、やることがなくて、それらしい活動(デモなど)に参加した。弁当付きで日当をもらったらしい。」とのことでした。
「日当はいくらか言っていた?」と聞いてみましたが、疎遠になっている知人であり、当時の仲間(労働組合員など)から伝え聞いた話しらしく、金額は不明でした。年賀状などのやりとりで得た情報かなあと思いました。

 

ネットでデモ行進のバイトを検索してみると、デモや反対のための活動を体験した人の投稿がありましたが、活動団体が出しているチラシ等を見つけることはできませんでした。
・日当2万円食事つき
・日当3000円食事つき(2時間程度)
・時給800円~1200円

反対デモ、座り込みデモのアルバイト募集2万円
これは、ネットで拾ったスクリーンショットですが、クラウドソーシングのサイト等を探しても、このような内容のものは見つかりませんでした。
休日に2万円もらえるなら、ありがたいです。

NHKでは、オリンピックの反対デモのアルバイトに参加した男性が紹介されたらしいです。

タダでデモ行進に参加する人もいます。

私の勤務先で他社から転職してきた50代の人が、過去に勤めた会社の労働組合の活動として、デモ行進に参加したことがあるそうです。デモは組合活動の一部らしく、日当は出なかったそうです。
彼は高校時代に生徒会長の経験があり、組合の幹部から期待されていたようで、組合の若手リーダーを任されていた人物です。当時、彼は、将来も、このまま組合の中心として活動しするだけになりそうだと感じていたらしく、休日を返上してまで組合活動をする人生はどうかと感じていたため、10年ほどで退社したそうです。

大手の会社に勤めていた別の方からも、労働組合活動で、デモ行進に参加したり、街頭演説を聞くサクラの活動があるという話しを聞いたことがあります。「組合費を払って、日当も出ないデモ行進に参加するなんて、やってられない。めんどくせえ。」と言っていたのを思い出しました。しかし、「おたかさんの街頭演説はよかった。自分から聞きに行った」そうです。大手企業だったため、デモや街頭演説のサクラは、地区や時間で割り当てがあったそうです。