夫婦二人分の奨学金の返済で借金800万円、弁護士に相談するまで
私たち夫婦の借金は、学生時代に遡ります。
学校は、別々でしたが、二人とも日本学生機構(当事は、日本育英会)の奨学金を利用していましたので、卒業時には、二人で約650万円の借金がありました。
妻は、母子家庭でした。
妻が小さい頃に父親を亡くしています。
散歩中の事故でした。
相手が出てこず、しかも、生命保険には、入っていなかったそうで、義母は苦労したのではないかと思います。
高校生の時に、あしなが育英会の奨学金を受けたいと学校で相談をしたところ、事故死は対象外とのことで、あしなが育英会の奨学金は、受けられませんでした。
(あしなが育英会は、現在も保護者の交通事故死は対象外です)
大学では、日本学生支援機構(日本育英会)の奨学金を利用しました。
妻は、就職後、奨学金の返済をしつつ、母親には、月、数万円渡していました。
私は、大学のみ奨学金を利用しました。
私の兄弟では、私だけ大学に行かせてもらえました。
父は、職人(建築関係)で、日本の建設ラッシュの頃は忙しかったようでした。
その後、仕事が少なくなり、家は貧乏だと感じていました。
学校で必要な参考書や文房具がほしくても言えないと状況でした。
母は、私たち兄弟が食べ残したものを食べていました。
量が少なかっただろうなと思います。
弟は、家庭の状況を察してか、中卒で働いています。
私たち夫婦は、働き出して、数年後に結婚したのですが、結婚式は、自分たちでワープロを打ったり、ウェディングケーキも10,000円(段数だけある飾り物でなく、実際に食べられるもの)くらいのものにするなど、安くあげたつもりでした。
リングも1万円くらいです。
当時は、楽観的に考えていて、一生懸命働けば、奨学金の返済が可能と考えていました。
今、思えば、もっと安く結婚式を挙げれば、返済の足しになったのかなと思います。
披露宴をせずに結婚する、いわゆるナシ婚が増えているそうです。
私たちの披露宴は、やらなくてもいいと思っていたのですが、お互いの親族のこともあり、披露宴は実施しました。
結婚する直前に私が勤めていた会社の業績が悪く、リストラによる従業員減のため、私は、転職し、期間従業員を数年やりました。
その後、期間従業員の延長や転退職を経て、現在の仕事に就きました。
業務のために、自動車や工具、パソコンなど、自分のものを使わないとノルマが達成できないため、借金をして車やパソコン、工具などを購入しました。
取引先によっては、スーツ(背広)で作業することもあります。
スーツは、汚れやほつれなどで、袖や生地が傷んでしまいます。
パソコンやスマホ、携帯電話代を会社が補助してくれて、自分で購入し、それを業務で利用ているところもあるようですが、私の勤める会社では、そのような補助がありません。
会社では、共用のパソコンを使っているため、業務効率が悪く、自分のパソコンを使っています。
携帯電話も自分の契約で、通話のほとんどが業務利用です。
出費で一番大きいのが、車です。
業務のためのガソリン代が、支給額を大きく超え、毎月、数万円マイナスです。
二人分の奨学金をサラ金(消費者金融)で返済し、残りの借金は500万円
2000年前半、奨学金と消費者金融などに対して、夫婦で、約800万円の借金がありました。
その後、奨学金は、すべて返済したものの、2008年のリーマンショックの時点で、残りの返済金額は約500万円でした。
奨学金の滞納があると、保証人に請求が行きます。また、いわゆるブラックリストに載ります。
本人が自己破産をしても、同様に保証人に請求が行きます。
滞納した場合や払えない場合、保証人に請求が行きますから、当時は、借金をしてでも、奨学金を優先して返していました。
保証人は一括で支払うことになる
自己破産により保証人に請求が行くと、分割で返済している借金でも、保証人は一括で返済しなければいけないそうです。
そのため、保証人も自己破産してしまうケースがあると聞きます。
奨学金の返済ができないときは、当時のサラ金(消費者金融)でお金を借りて、返還をしました。
この頃から、自転車操業(消費者金融A社への借金返済のために新たにB社から借金をすること)の状態になっていました。
リーマンショック後、給料が激減
リーマンショック後の数年間は、給料が毎年、6~8%下がりました。
その後も何度が、5%程度カットされる年があります。
給料カットで数万円しかもらえない月やボーナスが出ない年もあります。
支払われた給料の一部返還という月も数回ありました。
ノルマ達成のための商品の購入
会社の業績が悪く、ノルマ達成のため、個人が月々、2,3万円分、会社の商品を購入せざるを得ない状態になってきました。
業務遂行のための飲み会も多く、月、数万円の出費は家計にとっては、負担です。
リーマンショック前と同じように、会社は、関係業者や取引先などとの食事会(飲み会)をセッティングします。
交通費が増加
私の会社では、業務を遂行するのに自分の車が必要で、ガソリン代、高速代は、4割くらいしか返ってきません。タイヤ、オイル交換などを含めると、年間、50~60万円の出費です。
養育費の増加
その後も、養育費の増加や予定外の出費(交通事故や医療費など)により、借金を返すのが厳しい状態になってしまいました。
交通事故
交通事故は、幹線道路(国道一桁台)を自動車で走っていて、信号無視の外国人に側面から突っ込まれて、車は廃車、自前の仕事の道具も使えなくなってしまったことがありました。
相手の外国人は、事故後、数週間で帰国してしまい、私は、新たな車を購入するための借金が新たに増えました。
転職時、会社からこれまでの社員指導料として30万円請求された
退職したある会社では、退職金が出ないばかりか、これまでの資格取得や技術指導料として、約30万円請求されました。
これも、借金をして支払いました。
500万円の借金があると、利息を返すだけで、元金が減らない
500万円の借金があると、1ヶ月の利息は、約75,000円です。
1年で、75000×12=900,000
90万円と元の借金合わせると、590万円返すことになります。
3年借りたなら
年間の利息90万円×3=270万円
元の500万円と270万円=770万円
借りたのは、500万円ですが、実際には、770万円返さなければいけません。
私の場合、500万円の利息分を毎月、払うだけで、精一杯の状態で、もとの借金は減りませんでした。
払えない月は、別のところから借りて、返すという、いわゆる自転車操業の状態に陥ってしまいました。
平成22年6月17日以前は、グレーゾーン金利という法の抜け穴が存在し、
法が定める以上の返済をしていた人がいます。
法の抜け穴とは、金利の上限が法で定められているにもかかわらず、それ以上の金利、高金利でお金を貸していました。
私は、グレーゾーン金利が存在した期間もお金を借りていましたが、悪徳消費者金融(悪徳サラ金業者)からは借りていなかったと思います。
法が改正された現在の年利(金利)でも、私の例のような返済額になると思います。
ローン会社の返済シミュレーションでも、同じくらいの返済金額か、少し高く表示されました。
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