障害をもっていたが株やFXなどで大儲けをしたのですが、確定申告をせず放置していた人の話です。
脱税した同僚について
私の会社に来ていた20代のアルバイトさんで障害者手帳を持っていた男性の話です。
彼は、週に3日会社にアルバイトに来ています。
ほかに郵便局や引っ越し屋さんで働いたことがあるそうです。
複数のアルバイトを掛け持ちしています。
中学、高校生のときは、生徒会長や学級委員(クラス長)をやったことがあるそうです。
大学は中退しています。
彼は、いわゆるフリーターですが、仕事ぶりは真面目でこつこつと仕事をします。
正社員で勤めてほしいくらいです。
仕事の内容は事務仕事や在庫管理、設備の管理で、パソコンも使いこなせます。
障害者手帳を持っていることは本人から聞きました。
彼は、心の病のようでした。
自分が今、こんな状態なのは以下のような経緯からのようです。
・家族との関係がよくないらしい。(家族は心配しているが、本人は家族をよく思っていないようです。)
・何らかの理由により、知人が離れて行った。
・人間関係から大学は中退した。(学生会活動だそうです。中学、高校でいう生徒会活動のようなもの)
・世の中、社会を変えたいが、誰も手助けしてくれない。
彼は、社会を変えたいと新聞などへの投稿もしていますが、共感が得られたという実感がないそうです。中学、高校の時に、親に話したらバカにされ、周囲の生徒からも、実現できない夢を見ていると言われていたそうです。
彼は、精神科に通ったことがあり、薬を飲んでいたそうです。
初めて通院したのは高校生の頃でした。
病の状態により通院したり、通常の生活をしたりの繰り返しだそうです。
脱税について
そんな彼は、生きていくため、世の中を変えるため、いろいろなことにチャレンジしたそうです。
生活や世の中を変える活動をするためには、お金が必要です。
アルバイト以外にパチンコや競馬、株、FXなどの投資もやったそうです。
投資は、アルバイト以上に儲かったそうです。
彼は頭がよく研究熱心でしたから、どんなことでも徹底的に取り組んだのだと思いました。
職場でも周囲の人と競馬や株の話をよくしています。
会社の同僚も彼の意見をよく聞いていました。
そんな彼のアパートに、ある日の朝、突然、税務署員がやってきたそうです。
家の中のものを見られ、翌日から、3、4日、税務署に通うことになったそうです。
税務署員は、生活ぶり(家の中の物品の中に高価なものがないか)を見たり、彼に通帳などを出すよう指示したそうです。
その後、確定申告をし、いくらか支払ったそうです。
その翌週から、彼は市役所に行き、手続きを行っています。手続きが全て終了するのに、半年ほどかかっています。
彼は、親の住所と本人の住所が異なるため、双方の市役所に行きました。
脱税の相談を受ける
彼のアパートに税務署が入って2週間ほどしてから、彼から私に相談がありました。
最初は、脱税したため、追徴金を支払う必要があるということだったので、お金を貸してほしいという相談かなと思いましたが、彼は親と関係が良くないらしく、脱税したことは、家族に相談できないそうです。
また、障害者手帳をもっていたため、医療費の自己負担分が助成され、手当もありましたが、これも返納しなければいけないのかも心配していました。
相談内容は、親にバレないよう、これからどう手続きをしたらよいかです。
私は、サラリーマンですから、手続きについて詳しく分かりません。
彼も調べたようですが、市役所のホームページを見ても、詳しく書かれていませんでした。
私の会社の給与担当や税金関係の部署ではありませんが市役所に勤める知人に聞いてみたところ、彼の脱税について、親には知れてしまうのではないかとのことでした。
以下のような手続きにより、親バレするのではとのことでした。
・関係書類を提出する際に親の会社源泉徴収票などが必要
・扶養親族を抜く手続きを過去に遡って行う
脱税した彼によると、過去にアルバイトをしながら株やFXで大きく儲けたようです。
金額は話してくれませんでしたが、一般のサラリーマンの給料より多いようです。
税務署が入った後の対応など
以下は、彼からの情報や会話の中で得られたもので、断片的な情報ですので正確ではない部分があるかもしれません。
親にバレルか。
仕事の内容はバレないが、給与所得があったため追徴金が発生したのだということは、分かってしまいます。
公務員は、守秘義務があるため、税務署、市役所の職員が、むやみに情報を漏らすことはないそうです。
後に、私たちの対応(アルバイトとして雇ったことや相談に対する対応)に対するお礼を言いに、彼の父親が会社に訪ねてきました。
大きく儲けていたことは知らなかったそうでした。
過去5年分の源泉徴収が必要だということや扶養親族から彼を抜く手続きをする必要が出てきたことで、税金を納めるくらい稼いでいたんだと分かったそうです。
父親は、本人の給与について、よく聞いて、対応すればよかったと後悔していました。
税務署
税務署は、脱税を見つけ、その後の手続きを促すのみで、親に連絡することはない(らしい)。税務署は、過去7年にわたって調査することができるらしいですが、彼の場合、過去5年分が調べられたそうです。
追徴金などの督促の通知は、半年後で、追徴金や延滞金を支払ったそうです。
市役所
税務署が入ったことを担当者伝え、手続きをしたそうです。
その後、住民税などの支払いに関する通知が3カ月後に届いたそうです。
扶養について
父親は、サラリーマンです。扶養から抜く手続きは、彼が大学を中退した段階で行っています。
社会保険
障害者手帳と医療費について
彼は、障害者手帳をもっていたため、医療費や関係の手当を受けていたそうです。
所得が一定以下(市町村によって異なる)の場合、各種手当や医療費が受けられます。
市役所に所得の現況状況を提出する必要がありましたが、彼は個人事業主の扱いとなるそうで、必要経費を差し引くと、この条件内に入るため、障害者手帳が関係する医療費などの返納は必要なかったそうです。