陳述書と同時に財産のリスト(財産目録)や債権者リスト、保険加入状況等の一覧表を作成します。
表にまとめられているため、人目で、借りた金額や金融機関、所持している資産などが分かるようになっています。
弁護士が用意した表に財産を書き込み、証拠となる書類や証明書を提出します。
財産の回収見込み金額は、弁護士が計算し書き込みました。
陳述書に書いたものから関係部分を拾って財産目録として、表にまとめたものもあります。
債務の状況(破産債権)
債権者一覧
事前にお金を借りた消費者金融業者の一覧をを伝えていたので、弁護士さんがすべて作ってくれました。
記載内容
・金融業者
・住所、電話番号
・現在の債権額、損害額
・契約期間
・最終弁済日
・使途など(生活費、債務返済、他人の保証、材料費等)
・保証人氏名
財産の状況(回収見込み金額)
公租公課一覧
納めていない税金や年金、健康保険料等
労働債権者一覧
会社から支払われない給料や退職金、解雇予告手当
給料が支払われていない期間、解雇日
財産目録
次の各項目ごとに回収見込み金額を記入します。
関係書類を弁護士に提出し、作成してもらいました。
- 不動産
- 現金
- 保険(生命保険、障害保険)
- 貸付金、立て替え金
- 自動車、オートバイ等
- 手形、小切手
- 過払い金
- 家財道具
- 出資金、積立金
- 預貯金
- 退職金
- 敷金、保証金
- 売掛金
- 機械、工具
- 在庫品
- 什器、事業設備
- 電話加入権
- 会員権等(ゴルフ会員権等)
- 相続した遺産等
- 離婚に伴う財産分与
- 過去2年間の慰謝料等
- 金融商品
- 株式等
- 貴金属
- その他(10~20万円以上のお金に換金できるもの。ネット情報によると20万円以上が多い)
その他の項目に該当があれば、金額の証拠となる資料を添付し、提出します。その他項目について、私は、ネットオークションで、売れそうな数千円の物品がありましが、この段階では、書きませんでした。
後に、破産申立書を提出後、数百円~数千円の物品もリストにまとめるよう裁判所から指示があり、リストを作成しました。
預貯金目録
各金融機関の残高
0円の場合も記入します。
証拠書類として、通帳のコピーを提出
(弁護士には、最初の借金時からの12年分を渡しましたが、破産申立時には、裁判所に2年分の通帳のコピーが提出された。)
電話加入権目録
NTTの固定電話の加入権です。
評価額は、数千円です。
(固定電話は、取り上げられず、回収されませんでした)
携帯電話については、特に書くことはありませんでした。
退職金目録
陳述書にも書いていますが、改めて、表にも記載します。
回収見込み額は、現時点で退職した場合の退職金の1/8~1/4です。(裁判所によって異なるそうです)
証拠書類が必要です。
・退職金規定のコピー
・退職金見込額証明書等、現時点で退職した場合の金額が分かるもの
・退職金がない場合は、それを証明するもの
退職金がない場合は、弁護士がないことが分かるような書類を作成してくれます。
自動車目録
保有している車両について、記入します。
・車両名
・初年度登録年月
・登録番号
・保管場所
・購入金額
・中古で売却した場合の金額
複数の業者から中古で買い取ってもらう場合の金額を出してもらいました。
(ポイントサイトに登録している業者(複数)から見積もりを出してもらいました。査定のみで、数千円分のポイントが付きました。)
買取金額に幅がありますが、一つでよいです。
自分に入ってくるものではありませんが、知人などに売って、自分で買い戻す場合もありますから、安いほうがよいと思います。
その後、弁護士さんが別の中古車業者に依頼し、業者が実物を見て査定しています。
5年以上の車両は、回収見込み金額0円だそうです。
回収の対象ではありませんが、破産手続き後に再度、査定され価値があると分かれば回収の対象になるかもしれません。
車検証のコピーを提出します。
5年以上で0円となる予定のものも初年度登録の証明のため、車検証のコピーが必要です。
敷金、保証金
持ち家がある場合は、売却され、家を出ていかなければいけません。
賃貸の場合は、賃貸アパートを出て行く必要はありません。
すでに払っている賃貸の敷金、保証金を記入します。
敷金について
アパートの契約を解除して出ていくときに、大家さんは、傷んだところを直したり、畳を替えたりします。
この修理や修復代は、すでに契約者が払った敷金から支払われます。
もし、すでに支払った敷金の金額内で修理、修復ができれば、残った金額を返してくれます。
自己破産の手続きでは、手続きの段階で、賃貸アパートを出て行った場合、契約者に、いくら戻るか、その金額を記入します。
この金額は、弁護士さんの指示した金額を記入しました。
保険目録
親(私)が払った子供の保険も記入します。
破産者の親が払っているものでも、契約者が破産者名義であれば記入します。
保険を解約した場合の解約返戻金の金額を記入します。
保険会社に連絡し、書類をつくってもらいます。
中には、解約返戻金がない(0円)ものもありましたが、すべて記入しました。
・生命保険
・自動車保険
・火災保険
・傷害保険
・個人年金保険
私は、破産申立て手続き前に弁護士の指示で一部の保険を解約しました。
解約したお金は、弁護士費用の一部や破産手続きに使われました。
解約した金額等は、「受任前から破産申立てまでの財産処分行為一覧」に記載されます。
受任前から破産申立てまでの財産処分行為一覧
破産を予定している人が弁護士さんに依頼してから、破産手続きをするまでの間に売却したり解約したものがあれば書きます。
・株式
・手形
・証券、証書
・ゴルフ、リゾート会員権
・生命保険 等
私は、生命保険を解約し、受領金額を記載しました。