中高年リストラ、首切りで年収300万円

中高年リストラ、首切り、年収300万円

過去に私が働いていた会社の同僚だった知人が数人、リストラによって、現在、ハローワーク通いをしていたり、今までと違った職種の職場でがんばっています。

 

彼らは、40代後半から50代です。
高校生や大学生の子どもがおり、教育にお金がかかったり、家のローンを抱えています。

一部の人は、単身で、長野や四国、九州、北海道で農業や酪農の仕事に就いています。
これらの業界では、若い人が流出して、働き手が少ないそうです。

 

40,50代でも、働く気があるなら、雇ってくれるらしいです。
彼らは、これまでの技術やノウハウを生かして、業務改善などをして、貢献したいと言っていました。

 

また、ある人は、携帯電話販売業やタブレットやスマホの修理業を始めた人、携帯電話の中継機器やアンテナなどの設備関係の下請けの会社に勤めた人もいます。
中継機器設置の仕事は、いろいろな現場に行けるので、楽しいそうです。

 

通信業界の職に就いた知人は、現場の仕事もあるけど、今後、海外への進出に向けて、人が要ると言っていました。
国内で、中継アンテナやケーブルの工事の仕事を身につけて、その後、海外の現場に行ったら、現地の人に指導する予定だそうです。英語や現地語を学んでいるそうです。

 

30代後半で、首切りに遭い、音信普通になってしまった人もいます。
現在、何をやっているのか不明です。
国立大学を出て、従業員約3000人の会社に就職し、期待されていたと思われるのですが、わからないものです。

 

再就職後の給料は、300~400万円(たぶん)
給料は、今までの半分から2/3くらいだそうです。
給料が下がったため、その埋め合わせに奥さんがパート勤めなどをしたりすることもあるそうですが、雇ってくれるところは少なく、また、家事などもあるため、パート代は、月3~5万くらいが精一杯だそうです。

奥様の給料を入れても、年間の給料は、これまでの年収には届きません。

 

毎年、完全失業率が公表されていますが、この数字には、早期退職に応募して離職した人は含まれていません。

 

最初に挙げた私の知人の多くは、会社と話し合って希望退職となっているケースがほとんどです。

 

出向により別の業種の仕事をしていて、会社が倒産してしまった人もいます。

 

本当は、辞めたくなかったけど、会社の事情を理解し、後輩のために希望退職した人もいます。
中には、部長クラスの人もいて、退職者リストを自分でつくり、面談をして、最後に自分が辞めた人もいました。

 

こうした事情を多くの後輩は理解しており、当時の先輩を招いて飲み会などを開いてくれることもあります。

 

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中高年の受け皿が少ない

内閣府の「経済分析」によれば、縁故による再就職が1998年には、約45%でした。
しかし、2000年には、13%に低下しています。
2000年前後の企業の倒産件数は、年間約2万件で、この20年間でピークの頃でした。

 

大企業の希望退職で、その会社の斡旋による再就職も飽和状態で、受け皿も少なく厳しいものだそうです。

 

毎日、27件の会社が倒産

厚生労働省「平成27年度 労働経済の分析」によれば、2014年の倒産件数は、9731件で、1日あたり27件倒産していることが分かります。
リーマンショックの時の倒産件数は、1日あたり43件でした。

 

リーマンショック後より、倒産件数は傾向にあり、2014年の倒産件数は、24年ぶりに1万件を下回っていますが、それでも、1日に数十件の会社が倒産し、働いていた人の仕事が無くなっていることになります。

 

今後の日本の産業は、どうなるのでしょうか?
内閣府や労働政策研究、研修機構によると、以下のようなことが書かれています。

 

減少する産業

飲食店、宿泊業、卸売り、小売業を挙げています。
職業分類別では、事務従事者が減っており、今後はあまり増加しないと考えられています。

 

これは、情報化の進展により業務の効率化が進んでいるからだそうです。

 

iOSのsiriや「OK Google」のように情報機器の音声認識が正確になってきました。
飲食店では、音声認識ができるタブレットや専用の端末とタッチパネルなどにより、注文ができるところも増えてきました。
最近、飲食店には、行っていませんが、回転すしでもタッチパネルが多いようです。

 

掃除も自動で行えるものが販売されています。
今後も複雑な作業ができるロボットが出現すると思います。
飲食店も首切りがあるのでは、ないでしょうか。

 

増加する産業

一方、大きく増加が見込める産業は、医療、福祉、情報通信業、輸送用機械器具製造業だとされます。
政府には、「新成長戦略」としての目標値が設定され、これらの産業は、今後、伸びていくと推計されます。

 

都市圏では、外国人観光客が押し寄せ宿泊業や飲食店は繁盛しています。
宿泊業、小売業は、減少すると考えられていますが、政府のシナリオでは、2019年の外国人観光客の目標人数は、2,500万人で、2.5兆円以上の消費が見込まれると予想しています。

 

高齢化社会により、医療介護、健康、先端医療技術関係は、合計50兆円の成長が見込まれるとされています。

 

また、アジア地域のインフラ関連の投資、輸出も伸びると予想しています。

自分が子供や学生のときに、まさか、自分たちがこんな苦しい生活をしているとは、思いませんでした。

 

多くの人が、大学に進学し、大手企業に入社すれば一生安泰だと信じています。
国公立合格を目標にさせている大人がいます。

 

私の周りにも国公立や有名私大を卒業したけど、50代でリストラによる退職に至った人が何人もいます。

若い人や子供たちには、夢を与えてあげたいと思いますが、政府のこうした戦略や世の中の現状も知らせておきたいです。